良い真珠の見分け方
ひとえに「パール」と言っても様々な種類があります。
アコヤ真珠・白蝶真珠・黒蝶真珠・マベ真珠・コンクパール・淡水パールなどが代表的です。
品質の見分け方はそれぞれですが、共通点もあるので基礎知識として、
ここでは主にいわゆるフォーマルパールであるアコヤ真珠の選び方をご紹介いたします。
日本を代表するアコヤ真珠。その輝きは、今も昔も世界中の人々を魅了し続けています。
しかし、真珠の品質の見分け方は、分かりづらく、あまり知られていません。
真珠の品質基準には、「照り」「巻き」「キズの有無」「形」「大きさ」「色」
ネックレスなどですと「連相」などがあります。
照り
真珠の「照り」とは、真珠の光沢を意味し、照りが良いほど美しく感じるといわれております。真珠の良し悪しを見極める最も重要な要素です。照りが強い真珠であるほど真珠に映る影がはっきりと見え、反対に照りが弱ければ影はぼやけて見えます。 照りは、真珠層が均一に厚く重なって真円なほど、透明度が高く強い光沢を発揮します。
巻き
真珠の「巻き」とは、核の周りに形成される真珠層の厚みのことで、厚みがあるほど“巻きが良い”とされます。また真珠の耐久性という点においても重要な要素となります。最もポピュラーなアコヤ真珠の場合では厚さが0.35~0.5ミクロンという非常に薄い結晶が1000枚以上積み重なって真珠層を形成しており、巻きが厚いものほど、耐久性が高く、良い照りを放ちます。
キズ
真珠の「キズ」とは、表面に自然にできる突起やくぼみをさします。真珠は自然がつくり上げる宝石ですので、他の宝石のように研磨してキズなどを隠すことができません。キズのランクは数や大きさ、場所などによって無傷、小傷、中傷、大傷に分けられ、その数が少ないほど良いとされます。
形
真珠の「形」は、真円(ラウンド)に近いものほどよいとされていますが、真珠層が厚く巻くほど形が歪んでいく傾向があり、巻きが厚くて真円に近いものは、大変希少です。しかしながら、セミラウンド(やや丸)、ドロップ(しずく型)、オーバル(楕円)、バロック(変形)、ツイン(双子)、サークルなど、自然にできた形を生かした個性的なジュエリーも真珠ならではの魅力です。
大きさ
アコヤ貝から採れる真珠の「大きさ」は、直径が7~8ミリのものが主で、8ミリ以上のものは大珠とよばれます。真珠のサイズは、アコヤ貝の中に入れる核の大きさと真珠層の厚さできまり、サイズが大きくなるほど高価になります。あえて小さな核を入れて作るベビーパールも上品さと可愛らしさを併せ持っていて魅力的です。
色
真珠の「色」は、実体色・干渉色という、2つの色のコンビネーションでできています。
大まかな色は実体色によって決まり、干渉色がアクセントを出し、繊細で微妙な色合いを生み出しています。この真珠独特の色合いも、真珠層が厚いものほど美しい色になります。 アコヤ真珠の代表的な色は、ホワイトの実体色に、ピンクとブルーの干渉色がのったものです。この代表的な真珠の色合いには、調色(染色)を施したものと、無調色(無染色)のものとがあるので注意して選んでください。ほかに、ピンク系、ホワイト系、クリーム系、ブルー系、グリーン系、ゴールド系、グレー系、ブラック系のなど様々な色味があります。
連相
真珠の「連相」とは、主にネックレスを構成する真珠のバランスの良し悪しを表現する言葉で、統一感がとれているものほど“連相がよい”とされます。ネックレスを組む「連組み」作業は、大きさ、色、光沢などを合わせていくのですが、一番大きい真珠を中心に置き、左右それぞれにバランスよく並べていくという、熟練の技を必要とします。